新刊紹介

「四十年前にインド留学中、たまたま私の同乗していた車が
畑道で農夫をはねた。
しかし、この轢き逃げ事件は市のいかなる新聞、ラジオでも
報道されず、警察も全く動かなかった。
はねられた農夫が”不可触民”だったからだ」
                    (「はじめに」より)
今日まで続く、厳しい身分制度であるカースト制は
なぜ三千年にもわたり保たれてきたのか
--かくも長く、圧倒的多数の民衆が”奴隷化”されて
きたのはなぜか
--仏教発祥の地で仏教が抹殺されたのはなぜか--。
今、”歴史的真実”の扉が開かれ、
塗り替えられようとしている。
大国・インドで何が起こっているのか。
現場からの迫真の書。
光文社による新書版としては異例の売れ方をしているらしい。
全新書のベストセラーランキング2位という記録はすごいと思う。
続いて、読みたい人が多数いるにもかかわらず、入手が困難になっている
「破天」も新書版で出るだろうといわれている。
発売が楽しみである。