おわりの方に劇団公演のアルバムがあります
 十六年前、JBクラブは初めて巡拝団を結成し、ネパール、インドの仏蹟と
仏教徒の町ナグプールを感激の涙のうちに巡った。
 帰国したメンバーの間から自然にこの感動を何かの形に表して、人々に伝えたい
、という気持ちが生まれて来た。
 仏伝をお芝居にして花まつりに上演させてもらおうということになり、
仏教連合会に申し出たところ、それではやってみなさいと快諾を得た。

第一回、パンタカ物語
−正しい精進、努力−
 落ちこぼれの弟子の話である。
劇団名もこの愚鈍で純な仏弟子の名を頂くことにした。
 後に、インド仏教徒から、法要の後に演じられる仏伝劇のことを
マラティ語で「パタカ」というのだと教えられ、言葉の類似に驚いた。
第二回、アングリマーラ物語
−正しい忍耐、努力−
 殺人鬼となったまじめな若者が仏弟子となる改悛の物語。
舞台でリハーサルができたのは第一回だけで、
以降はすべてぶっつけ本番という放れ技をやってきたことになる。
第三回、アヌルッダとアーナンダ物語
−仏陀とその弟子たち−
 欲張ったストーリーのために上演時間が伸び、以後、つとめて短くするよう工夫したが、
実はそれが一番難しかったように思う。
第四回、王舎城物語
−本当のしあわせをもとめて−
                      デーヴァ・ダッタと病いに苦しむアジャセ

 立ち稽古を、通しで、岸田今日子さん、吉行和子さんに見て頂いたのは、
我らがパンタカぐらいではないかしらん。
第五回、長生王子物語
−恨みは愛によって鎮まる−
 復讐物語である。
第六回、貧者の一灯物語
−感謝のほどこし−
 見栄っ張りの長者たちの大きく豪華な灯籠くらべということで灯籠の制作に力を入れた。
第七回、ボクのおじいちゃん
 初めての現代劇、身近な問題のせいもあり、おじいちゃんの熱演もあって好評だった。
第八回、チンチャー女の陰謀
 お釈迦様のスキャンダルがテーマ。現代のマス・コミがその昔に存在したらどんな騒ぎになるかという設定が
面白かったのではないか。
第九回、私本・西遊記
−玄奘三蔵の嘆き−
 史実にある玄奘三蔵の大塔参拝の感動のシーンを表現したかったので、
大道具の大塔や観音像に力が入った。中でも馬の出来映えは、大ホールのステージ関係者も感心しきりであった。
第十回、お地蔵さんは怒ったぞ楽屋で出番を待つメンバー文化大ホールの楽屋で
−仏母マハー・マーヤーの願い−どうぞ台本をお読みください
メンバーの多くは僧侶であるが、JBクラブメンバーとして尽力してくれた方々、
また会員外から劇団メンバーとして全くのボランティアで熱心に参加して下さった方々のおかげで
十回の公演を行うことができた。
 
いつも練習させて頂いた願成寺さんの本堂は、稽古に加えて、
毎回、大道具、小道具の制作で、大変な散らかりようであったが、和尚夫妻は広い心で励まして下さった。

劇団公演の様子
釈尊:中野多聞 アヌルッダ:濱田諭稔
釈尊と盲目のアヌルッダ

お地蔵さんの会議

めだたしめでたし
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