2003年1月3日   ソメシュバラ・ラオ・ガニー

ユ ネ ス コ は 大 菩 提 寺 の 管 理 に 不 満

IANS(インド-アジア・ニュース・サービス)、2002年12月31日

パトナ:国連の文化部門ユネスコは東インドの仏教の発祥地にある大菩提寺に対する
世界遺産としての位置づけの取り消しを迫ろうとしている。


[お粗末な維持管理]

伝えるところによればユネスコの係官たちはここパトナからおよそ110キロのボドガヤの町にある寺院のお粗末な管理について、
ビハール、インド政府の両方に不満であるらしい。
”ユネスコは政府関係機関に直ちにその指導基準の違反を止めるよう要求した。
さもなければ世界遺産のリストからはずすという警告を発することを余儀なくされるかもしれない。と当地の係官は語った。
1500年の歴史を持つ大菩提寺は非常に尊重されるインドにおける23番目の世界遺産に2002年6月に認定された。
ブッダが2500年の昔、悟りに到達されたのはこの寺のそばであった。
 
[寺院のそばの建築群]

ビハール州都市開発局は大菩提寺の周囲半径1キロ内にはすべての建築のきびしい禁止の執行を含むそのガイドラインを
厳格に実行することをユネスコに保証してきた。しかし、禁止は公然と破られ、新しい建築物が禁止地域内に急速に出現している。
ビハール州観光局の一人の役人は匿名を条件に記者に語った。トップ政治家に近い有力者たち、また官僚たちが建築禁止を無視していると。

[高さ制限の軽視]

彼は別のユネスコ基準、寺院の傍の建物の高さは11メートルとする制限もまた破られていると言っている。
ユネスコの指導基準は環境-親しみのある雰囲気を生み出し、聖地の周囲1キロメートルの緩衝地帯を設けることで
一帯を美化することを目指している

[観光計画]

ビハール州政府は寺院が世界遺産リストに載ったあとで、仏教発祥の地をより大きな観光目的地として開発する大計画を作成した。
建築ブームが起こった。州政府が緩衝地帯の中にはいかなる建築物も許可することに同意していなかったにもかかわらず、
またゾーンの外側でぴったりと建築を監視しているにもかかわらず。

[約束の軽視は除名への道]

寺院を世界遺産に認定したとき、ユネスコはもし指導基準が遵守されないならば、
大菩提寺を世界遺産リストから外すという厳しい措置を取ることをためらうものではないと言うことをはっきりさせている。